今日のガゼッタの紙面にも本田圭佑の記事が大きく出ていました。こんな感じ。

内容は、今までのものとあまり変わりませんが、本田の紹介などもあって面白そうだったので、訳してみました。
訳は、続きを読む、で。
静かなサムライがミランの夢を叶える
フィールド内での才能に加え、フィールド外でも価値ある存在。日本人の本田はすべてを信じている。
また、ミランとCSKAとの良い関係によって、契約が容易に実現する可能性がある。
軍曹のようでも、リーダーでもないが、才能があり、プロフェッショナルで決断力もある。また、冷静で、ロシアを彼のキャリアにとっての最高の場とは考えていない。それでも本田圭佑は、ミランを理想的な場所と考えている。なぜなら、彼にとっての子どもの頃からの憧れの地であり、ミランは日本でもよく知られているからだ。このことで、彼のフットボールへのアプローチが少し変わるかもしれない。
ミランはすでに本田を来シーズンのミッドフィールダー候補リストのトップに置いている。CSKAモスクワとミランとの関係は良好で、(12月に切れる)残り6ヶ月の彼の契約を集結させるのにかかる金額もかなり限られたものになるだろう。本田は今、休養中であり、CSKAモスクワの歴史的な中国ツアーに帯同はしていないが、7月13日に行われる、ゼニト・サンクトペテルブルクとのロシア・スーパーカップに向けて準備をすることになるだろう。その大会に勝ち、彼にとっての最後のタイトルを獲得すれば、今シーズンCSKAは三冠ということになる。また、ミランも急いではいない。なぜなら、急げないからだ。ミランがボアテングを放出しないかぎり、本田の獲得に動くことはできない。したがって、忍耐力が必要になるだろう。しかし、忍耐力と冷静さは、日本人の行動原理の基本的な部分だ。
また、本田は典型的なトレクアルティスタであり、まさにその典型といっていい。彼はオリンピック出場選手がふたりいる、スポーツ一家出身である。子供の頃にフットボールをすることを選び、ヨーロッパのトップチームにたどり着くための長い苦難の道に挑むことを恐れはしなかった。[ヨーロッパでのキャリアを]オランダでトップとは言えない、VVVフェンロからスタートさせ、CSKAモスクワに移籍して、そのプロフェッショナリズムと技術的なクオリティで高い評価を受けてはいるが、偉大なアイドルというわけではない。メディア受けが良い選手ではなく、ロシアのメディアからあまり注目されてはいない。それはおそらく日本のサッカーそのものがロシアではあまり知られておらず、香川真司を除いては、日本人選手の認知度自体が低いからだ。ロシアのファンたちは、日本代表の試合を観戦せず、したがって彼らはザッケローニにとって本田がどれだけ重要な存在であるかを認識していないのだ。しかし、CSKAを5度のタイトルに導いたことを忘れているわけではない。彼のあげたゴールの中で最も重要だったのは、2010年のチャンピオンズリーグでチームを準々決勝に導いたゴールだ。その後、CSKAはインテルに敗れている。本田はアイドルではないが、スターとしてチームを去ることになるだろう。しかし、プライベートな生活では状況が違う。
本田は愛に溺れた生活をしているわけではないし、ロシアのフットボーラーたちと同様、あまり英語がうまいわけではないが、フィールドの外でも同僚たちと良い関係を築いている。[CSKAモスクワ監督の]レオニド・スルツキは、本田の仕事への献身ぶりについて、彼を非常に高く評価している。実際、本田は、才能のある戦士であり、賢い選手でもある。力強く正確なシュートを持ち、予測できないようなシュートもある。2,3の役割をこなせ、また、チームへの献身度も非常に高い。圭佑は、良いキックを持ち、監督が彼に対して試合の支配者たることを求めた場合には、試合を支配する術も心得ている。監督によれば、本田はチームをヨーロッパでも高いレベルに導くことができ、CSKAはこの日本人スターに別れを告げる準備ができているという。
それでも、今後どのようなことが起こるかは、現在ストップしているマーケットでの動きにかかっている。本田の代理人とミランとの最初の会談は数週間前にすでに行われている。本田はACミランへの移籍とそれに伴うビッグチャンスを期待している。もうひとつ待たれるのは、ナイジェル・デ・ヨングのことだ。ケガにより何ヶ月も棒に振ったが、ガッリアーニもアッレグリも彼のことを忘れてはいない。デ・ヨングは、身体的には良好な状態であり、早い時期にチームのトレーニングに復帰することを希望している。ACミランの中盤は新旧の加入選手により、その陣容が整いつつある。
おそらく本田圭佑自身はミラン移籍を希望しているものと思われます。それを受けてミランとしては待ちの姿勢なのかもしれませんが、イングランドのクラブが手をあげているという話もあります。600万ユーロくらいなら、さすがにミランでもすぐに出せると思うんですけどねえ…。いずれにせよ、ボアテングを放出するまで、トレクアルティスタの枠は空かず、本田の獲得も実現しないようです。なお、『200万ユーロ』という数字が随所でひとり歩きしているところがありますが、数日前のガゼッタに"un paio di millioni di euro"という表記があり、直訳すると確かに200万ユーロになります。ただ、おそらく『数百万ユーロ』くらいの意味だと思うんですよねえ…。さすがに残り6ヶ月とはいえ、CSKAがそこまで妥協するとは思えないので。