両チームの先発メンバー、フォーメーション&マッチアップはこんな感じ。

試合結果、試合内容は、続きを読む、で。
ACミラン(4-3-3):
アッビアーティ;アバーテ、アレックス、ラミ、デ・シーリョ;ボナヴェントゥラ、デ・ヨング、ムンタリ(89' エッシェン);本田圭佑(81' ポーリ)、フェルナンド・トーレス(74' エル・シャーラウィ)、メネズ
キエーヴォ(4-3-3):
バルディ;フレイ、ダイネッリ、ズカノヴィッチ、ビラーギ;ラドヴァノヴィッチ、コフィー(82' ベローモ)、ヘテマイ;ビルサ(66' ラザレヴィッチ)、パロスキ、マキシ・ロペス(72' メッジョリーニ)
結果:ACミラン 2 - 0 キエーヴォ
得点者:
ACミラン:55' ムンタリ 78' 本田圭佑
ミランは、ポーリではなく、ムンタリが先発。ピッポは本当にムンタリが好きだなあ。一方、キエーヴォは、マキシ・ロペスが先発に。前線は、ビルサ、パロスキ、マキシ・ロペスという、ミランにゆかりのある選手たちで構成される形となりました。
やっぱりミランに対しては、各チームしっかりスカウティングが行われていて、高い位置からグッとプレスをかけて最終ラインをバタバタさせるようなやり方を徹底してくる。中盤でしっかりつなげる選手がいないのはツライなあ…。
8分、左サイドをドリブルで駆け上がったデ・シーリョ、左足で中央にグラウンダーで速いクロス、ペナルティエリア外からメネズがダイレクトで狙うが枠の左へ外れる。
アバーテがイキイキしているのは嬉しい。ここ2シーズンくらい、らしくない感じだったから。
18分、本田がペナルティエリア内右でメネズからのパスを受ける、少しタメて下げたボールをトーレスがシュート、ゴール前でボナヴェントゥラが触ってコースを変えるが枠の左へわずかに外れる。
21分、右サイドからの本田のフリーキック、GKが弾いたボールをメネズがダイレクトで狙うが再びGKがブロック。その直後にも、ボナヴェントゥラが倒されてこぼれたボールを本田が左足で狙うが右のサイドネットへ。
試合はやや膠着状態に。キエーヴォはすごくしっかり組織ができていて、なかなか崩せない。高い位置からのプレスも機能してるし。ミランとしては、ミドルなどで打開しようとしてはいるけど難しい。コフィーがわりといいなあ。個人的には、フェルナンド・トーレスは何だかんだで優れたストライカーなので、もっとシンプルに入れていってもいいのに、とは思う。こういうタイプの選手は難しめのボールの方が決めてくれそうな感じがあるし。
37分、右サイドから本田がドリブルで粘ってペナルティエリア内へ侵入、個人技でディフェンスをかわしシュートにいくが枠を大きく外す。
39分、ミランの左コーナー、ショートコーナーからペナルティエリア内に入ったところでディフェンスにひっかかるが、GKが押さえにいったボールをなぜかディフェンダーがキック、こぼれたボールをトーレスが左足で狙うが枠を外す。こういう簡単なのは向いてないんだよなあ…。ちなみに、まだミランは枠内シュートゼロです。
40分、左サイドからのボナヴェントゥラのフリーキック、ファーポストにアレックスが飛び込んでヘッド、しかし枠の右へ外れる。さらにその奥にはラミも飛び込んでいて、悔しそうな表情をしていました。
エル・シャーラウィの隣に印象的なモミアゲの人がいるなあ、と思ったら、アガッツィだった。
ロスタイム無しで前半終了。両チームスコアレス。ミランとしては、不満の残る内容。何しろ枠内シュートゼロ。このシステムで、メネズとトーレスを併用するのは難しいのかなあ…。前線の微妙な渋滞を解決するひとつのシンプルな解決策としては、トーレスout、エル・シャーラウィinで開幕戦のような形にすることだけど、どうするだろう。
後半開始。両チーム交代なし。
48分、左サイドでボナヴェントゥラがタメを作って、外側を駆け上がってきたデ・シーリョへ、マイナス気味のクロスをメネズが左足のボレーで狙うがこれも枠にいかず。
53分、左からデ・シーリョが入れたボール、ボナヴェントゥラが受けて素速いターンからシュートにいくがディフェンスがブロックしてコーナーへ。
55分、右からの本田のクロスはディフェンスにブロックされてコースが変わるがペナルティエリア内へ、クリアされたボールをムンタリが直接左足でボレー、ハーフボレー気味にとらえたボールが絶妙のコースでGKを越え見事にゴール。ミラン先制。良かった。ムンタリ、こういうのがあるから外しにくいのかなあ。
今やっと気づいたけど、後半は、ボナヴェントゥラが左に回って4-2-3-1でやってる感じ。エンポリ戦と一緒。ボナヴェントゥラは本当にヒットだったなあ。このままの活躍だと代表に呼ばれるんじゃなかろうか。
63分、左からのクロスパスをアバーテがダイレクトでゴール前に送る、本田が飛び込むがわずかに及ばず。惜しかった。コンマ何秒とか、そんな単位で動き出しが遅かった感じ。
66分、キエーヴォの交代、ビルサに代えてラザレヴィッチ。
67分、メネズがペナルティエリア内右から豪快なミドル、バルディが顔でブロック。痛そう。
70分、ムンタリが右サイドの高い位置でボールを奪われ、セットプレー後で最終ラインの選手が上がっていたために、キエーヴォ3人vsミラン1人という決定的なカウンターチャンスに、ラザレヴィッチがそのままペナルティエリア内に侵入し、中央に折り返そうとしたものの、なぜかヒットせず短くなってアッビアーティがキャッチ。助かった。
72分、左からのクロス、ペナルティエリア内右でムンタリが右足のボレー、しかし枠の右へ。
同じく72分、キエーヴォの交代、マキシ・ロペスに代えてメッジョリーニ。
73分、ラミが大きく前に出そうとしたところにプレッシャーをかけられ、またしても2対2のピンチに、左から速いグラウンダーのクロスを入れられるが、アレックスが何とかクリア。
74分、ミランの交代、フェルナンド・トーレスに代えてエル・シャーラウィ。
78分、ゴール前やや左寄りの位置からのフリーキック、本田が左足で蹴ったボールは鋭く曲がって落ちてゴール左隅に吸い込まれる、ミラン追加点。素晴らしいフリーキックでした。セットプレーをとったのは、エル・シャーラウィだったし、大きな意味のある一発だったなあ。アレックスもすごく蹴りたそうにしていたんですが、本田が我を通してくれて良かった。サッカー選手は少しくらいエゴイスティックじゃないとね。
81分、ミランの交代、本田圭佑に代えてポーリ。
82分、キエーヴォの交代、コフィーに代えてベローモ。
まだまだ元気なボナヴェントゥラと比較して、メネズの疲労感がすごい。それなりに良いプレーをしていても、いまひとつ実を結ばないことに対するフラストレーションもあるんだろうけど。
89分、ミランの交代、ムンタリに代えてエッシェン。メネズ残すんだ。
90分、ペナルティエリア前への長いパスに抜け出したパロスキが右足のループで狙うが浮かしきれずアッビアーティが余裕でキャッチ。意外と忙しい今日のアッビ。
90+4分、左サイド、ゴールライン際からエル・シャーラウィがペナルティエリア内へ侵入、中央にグラウンダーで折り返したボールをボナヴェントゥラが左足でシュート、しかしディフェンスに当たってコーナーに。ボナヴェントゥラは本当に良かった。
試合終了。2-0でミランが勝利。今シーズン初の無失点でもあり、本当に良かったです。前半のダメだった状態からチームを立て直したピッポにも称賛を。インターナショナルブレイクは、残る選手には良い休養と良い練習を期待。インターナショナルブレイク明けは、ヴェローナとのアウェーゲームですが、このキエーヴォ戦で警告を受けたデ・ヨングが累積警告により出場停止。その点もしっかり対策を練って欲しいと思います。
本田はこれでシーズン4ゴール。本当に素晴らしいフリーキックでした。プレースキックに関するチームメイトの信頼もさらに得られただろうし、気持よくインターナショナルウィークを迎えることができそうです。Yahooイタリア版の実況記事では、「文字通り、生まれ変わったのだ…」と書かれてました。
ピッポの試合後のインタビューでの本田に関するコメントの訳。
「本田について? 私は、アメリカで、彼にはあの役割ができると言っていた。彼は素晴らしいプロフェッショナルであり、いつも練習の2時間前には到着している。そういうところが気に入っているんだ。ゴール後、90分間ピッチにいることもできると言った。プレーの幅を広げる能力を我々に与えてくれる。彼に関しては、満足している。」
ついでに、MilanNews.itの選手評をミランに関して少しだけ。
http://www.milannews.it/le-pagelle/pagelle-jack-vale-davvero-un-asso-honda-che-perla-e-de-sci-torna-sui-suoi-livelli-156937
本田圭佑:6.5(10点満点)
日本人選手がまたしても存在感を示し、多くをカバーし、相手を押しこむ。熱い技術を持ち、素晴らしいフリーキックを決める。
ボナヴェントゥラ:7
コンテは、彼を代表候補として考えており、彼自身、素晴らしいパフォーマンスで、招集へのモチベーションを高めた。基本的に、どこにでも現れ、ミスをほとんどせず、二重の役割を見事にこなす。ジャックは、エースなのだ。
デ・シーリョ:7
前半は何度も上がり、後半はやや推進力を失ったものの、ゴールに迫るキエーヴォを1対3で完璧に食い止めた。
インザーギ監督:6.5
二重の肌を持つ、彼のミランは、今シーズン初めて無失点で試合を終えた。ボナヴェントゥラが彼のチームにとってのキープレーヤーであり、4-2-3-1によって、守備はより安定したが、まだ改善の余地がある。
ガゼッタ・デッロ・スポルトを入手したら、選手評を記事にする予定です。